係船浮標(ムアリングブイ)

係船浮標(けいせんふひょう)、またはムアリングブイとは、船舶が停泊するために鎖の下部を海底に固定した浮標のことで、これに鎖やロープなどをかけることで船舶を固定させ、この方式で停泊することを「浮標係留」といいます。

漁船などは岸壁に着岸(係岸)せず、沖に設置された係船浮標に船舶を繋いで停泊する事が多く、その際にはこの係船浮標を使います。

係留される船舶の大きさ、設置される海域の自然環境などの複合的条件にあった、最適なブイサイズと最適な係留策の太さ・長さのものを選びましょう。

係留方法

係船浮標には浮標部分に船舶から伸びてきた鎖やロープを接続するための係船環と呼ばれる金属製の環があり、この金属製の環は浮標下部にもあり、その環に鎖を繋ぎ垂直方向に伸ばした先にアンカーを取付けます。

浮標を用いた係船には。船首だけを浮標に接続する単浮標泊(または単係留)と船首・船尾を浮標に接続する双浮標泊(または前後係留)の2種類の係留方法があります。

単浮標泊は、浮標にかかる力は小さくてすみますが、風浪によって船舶が振れ回るため、広い水域が必要です。
双浮標泊は、船舶を固定でき停泊のための水域が狭くても十分である反面、横風や横潮を受けたときに浮標へかかる力が大きくなるという欠点がありますので、設置される海域の自然環境や条件などを考慮して係留方法を選んでください。

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