ボートフェンダー（防舷材）の役割や特徴を解説

ボートフェンダー（防舷材／ぼうげんざい）とは？

ボートフェンダーとは岸壁に船を横付けする際に船体が傷つかないように設置するクッション材（保護材）のことです。ボートフェンダーは岸壁側とボート側のどちらかに設置し、船が直接岸壁にぶつからないようにすることで船体の損傷を防ぎます。

ボートフェンダーの機能

ボートフェンダーの素材として、タイヤや俵フェンダー、ゴム、ウレタン素材は外板の厚い漁船に適用できます。プレジャーボートは桟橋の海象が悪いと舷側を傷める可能性があるため、マリングレードPVCを使用した素材のエアーフェンダーが適しています。

ボートフェンダーの種類

ボートフェンダーはアンカーボルトで取り付けするものや、紐で吊り下げるものなど様々なバリエーションがあります。いずれのタイプでも、設置および設置場所の調整（変更）は比較的容易です。ボートフェンダーは船の大きさだけでなく、船を停める岸壁の構造に合わせて最適なものを選ばなければなりません。

ボートフェンダーのタイプごとの特徴

ボートフェンダーのタイプは多種多様です。機能やサイズが異なりますので、タイプごとの特徴を解説します。

＜ツインアイフェンダー＞
防舷物の両端の穴にロープを取り付けるタイプのボート用フェンダーです。Mサイズから3Lサイズまで幅広いサイズがあるので、ボートの大きさに合わせて選択できます。ボートフェンダーの中では低コストなのもメリットです。

＜センターアイフェンダー（貫通型）＞
防舷物の中にロープを貫通させるタイプのボートフェンダーです。ツインアイフェンダーとは異なり、横向きだけでなく縦向きにも吊り下げられるのがポイントです。

＜ドロップアイフェンダー（涙型）＞
ドロップアイフェンダーは、その名のとおり涙型の形をしたボートフェンダーです。最上部にロープを取り付ける穴があり、吊り下げる形で使用します。ドロップアイフェンダーは手軽に設置できるのがメリットで、岸壁側だけでなくボートに直接取り付けることも可能です。

＜エアードックバンパー＞
マリーナの桟橋に設置して使用するエアーフェンダーです。プライベート桟橋やマリーナのマイバース用に使用すれば着岸の際、フェンダー不要で非常に便利です。

＜ドックホイール＞
桟橋の角に取り付けるホイールタイプの防舷材です。ドックホイールは、船体と接触したときにホイールが回転して衝撃を和らげる特徴があります。ホイールの回転によって船体の損傷を防ぐだけでなく、スムーズに着岸できます。

＜インフレータブルフェンダー＞
大型船用に開発されたフェンダーです。大型船舶の衝撃にも耐えうるフェンダーということで、高い強度があります。同じインフレータブルフェンダーでも、スタンダード・スーパー・ウルトラなどさらに耐久性の違いがあります。

＜スチロールバーレル（発泡フロート）＞
クルージングの際、浮桟橋のない岸壁や漁港で接岸するときに必要な発泡スチロールのフロートです。